第18回研修の様子

■日 時:平成13年7月21日(土)22日(日)の2日間
■会 場:「かでる2・7」(札幌市中央区北2条西7丁目)
■参加者:70名

通信生の方々も十数名御参加くださいました。

愛媛県、兵庫県、長野県、青森県そして道内から、旅費と宿泊費を負担されてご参加くださいました。本当に感謝いたします。

今後も皆様にご満足いただける充実した内容の研修会を開催いたしますので宜しくお願いします。



研修内容は、以下のスケジュールで行なわれました。
なおプライバシーの関係上氏名は伏せています。

<1日目・午前> 「家族描画法」
京都文教大学教授 森谷 寛之 先生

森谷先生の家族描画法の研修は今回で2回目です。前回よりバージョンアップしたご指導は具体的で実践的な技法を余すところなく披露してくれました。

とくに「マルと家族」では、画用紙に自由にマルを描いて、クライアント自身の家族を表現してもらうだけなのに、不思議なことに家族内の力動性が見事に表われます。また、マンダラにヒントを得た「九分割統合家族画法」では、家族についてのクライアントの心の中の多様なイメージを集めて一つに統合できるので、極めて有効な治療的効果が期待できます。

新しい治療法や理論を多く生み出される森谷先生には今後もご指導を賜りたいと願っています。来年もまたいらっしゃる予定なので、皆さんも楽しみにしていてくださいね 。


<1日目・午後> 「箱庭事例研究」
平安病院サイコセラピスト 金城 孝次 先生

研修会ではお馴染みの金城先生が、スライドを使って詳しい箱庭事例の発表をしてくださいました。

3時間30分の授業のなかで「摂食障害の高校生」のケースが紹介されました。進学校に通う成績優秀なA子が摂食障害で体重が28kgに減り、幻聴や幻覚、全身のシビレを訴えた事例です。

当初から箱庭療法には興味を示し、先生のもとでは自由に箱庭を制作して自己表現をして1年後には体重ももとに戻り、ディズニーの『星に願いを』が聞こえてきそうな箱庭作品を制作して治療は終結しました。

1年前には針金のような自画像を描き、その細い身体はチェーンでがんじがらめに縛られていました。しかし1年間の治療期間を経て自分を取り戻したA子は過去を振り返って、「私は自分で自分を縛っていたのかもしれない。でもこの1年間で失ったもの何もないと思います」と笑顔で語ったそうです。

箱庭療法の治療法(自然治癒力を引き出す治療法)としての凄さと、金城先生のセラピストとしての奥の深さが十分に了解できる事例発表でした。今後も金城先生にはご指導をお願いしております。「自由で保護された空間」を与えてくださる金城先生に心より感謝の言葉を申し上げます。


<2日目・午前> 「バウムテスト」
ホノルル大学客員教授 上原 シゲ子 先生

上原先生には年3回の研修会では大変お世話になっております。

今回はバウムテストでした。OHPで実例を出していただき、実践ですぐにでも使える投影法心理テストの解説をして頂きました。

バウムテストとは「実のなる木を描いてください」と指示されたクライアントが、用紙(A4判)に自由に木を描くだけですが、描いた人のパーソナリティが驚くほど表現されます。

今回は、用紙の縁取りして、その中に木を描いてもらう枠付け法も初めて実施しました。抑制過剰でエネルギーが内向する人には、枠付け法のほうが描きやすいようです。枠によって表現する場が守られていると感じるのでしょう。

総論的な説明以外の時間は、参加者一人一人に丁寧な解説とアドバイスをいただきました。

上原先生、これからもよろしくお願い致します。


<2日目・午後> 「グループ・アプローチ」
平安病院サイコセラピスト 金城 孝次 先生

金城先生のグループ・アプローチはセラピー空間をとても大切にした感受性豊かなワークです。

 以前にグループ・ワークを経験して苦手意識をもっていた参加者も、自由で安心できる空間を創造する金城先生のご指導でグループに溶け込むことができたと大変に好評でした。

 今回はアサーションを中心にした内容で、OHPを利用した説明も分かりやすく、お互いを大切にしながらも率直に素直に自己を表現してよりよい人間関係を形成する方法を学びました。

 自己表現には3つのタイプ、(1)非主張的 (2)攻撃的 (3)アサーティブがあり、そのチェックリストがとても興味深く、日常生活にもすぐに役立つ内容でした。

 今後も金城先生には、箱庭療法はもちろん、グループ・ワークについても継続的にご指導して頂く予定になっていますので、皆さんも楽しみにしていてくださいね。


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