第24回研修の様子

■日 時:平成15年7月5日(土)・6日の2日間
■会 場:「かでる2・7」(札幌市中央区北2条西7丁目)
■参加者:93名

今回の内容は
・箱庭療法の基本(講義)
・家族描画法の実習
・カウンセリングと心理療法(講義)
・ 箱庭療法の実習
でした。

講師の先生方がみな素晴らしく独自の世界をお持ちなので、参加者はその世界に引き込まれているようでした。
心理療法の奥の深さを改めて実感した2日間でした。


研修内容は、以下のスケジュールで行なわれました。
なおプライバシーの関係上氏名は伏せています。

<1日目9:00〜12:00> 「箱庭療法の基礎(1)」
京都大学大学院教授 岡田 康伸 先生

ローエン・フェルトの世界技法が発展してアメリカに渡ったとき、それは診断的に用いられた。

しかしカルフ女史に教えを受けて日本に導入されたとき、診断的ではなく療法的に用いられた。このことが日本で箱庭療法が最も盛んになった理由かもしれない。

1960年代に河合隼雄先生によってサンド・プレイが箱庭療法として日本に紹介されたとき、花揃え、菊合わせ、洲浜、島台、盆石、盆山、盆栽、硯山、箱庭遊びという日本の伝統文化と見事に接合したといえるだろう。

岡田先生


<1日目13:00〜16:00>「家族画法について」
京都文教大学教授 森谷 寛之 先生

心理臨床において一番重要なテーマは家族である。

フロイトがすべての神経症の原因にエディプス・コンプレックスにおいたのは、家族関係が最重要事であることを端的に示している。

家族をどのように捉えるのかについては、これまでいろいろな工夫がなされてきた。

ここでは描画法によって家族を捉えるための代表的な方法を紹介したいという冒頭の説明をしたあと実習にはいった。

<マルと家族>、<動的家族描画法>、<円枠家族描画法>の実習の後、森谷先生がマンダラにヒントを得て開発した<九分割統合絵画法>を教えて頂いた。

森谷先生


<1日目16:00〜18:40>「カウンセリングと心理療法」
椙山女学園大学教授 西村 洲衞男 先生

オペラやスポーツカーの話しをして聴衆を飽きさせない気配りをしながら、心理臨床における基本的な心の姿勢についてレトリックを使って巧みにお話をしてくださいました。

「自分が生きていることの喜びを実感している人がカウンセラーといえるのではないだろうか」と述べられた言葉は感動的でした。

またタゴール詩集に関して、「私に類まれなる世界を見せてくれてありがとう。この世界に生まれてきて、この世の神様に向かって、そのように言えますか?」という問いかけは参加者の心の奥深くに長く残り続けることでしょう。

西村先生


<2日目9:00〜17:30> 「箱庭療法の実習」
サイコ・オフィス代表 金城 孝次 先生
ホノルル大学客員教授 上原 シゲ子 先生

自分のために、自分の心と照合するために箱庭を制作しましょう、という説明を受けて参加者全員が箱庭を作りました。

各班が8〜9名の構成で10班に分かれて箱庭を体験しました。

制作後に一人ずつ金城先生や上原先生と作品を味わいます。

先生の絶妙な問いかけによって、制作者は自分では気づかなかった隠された意味を箱庭に発見するのです。

「誰がどのような立場で立ち会っているのか、見守る人の姿勢が大切である」という金城先生の言葉は、自由にして保護された空間をきちんと作ることがセラピストの重要な役割であることを示しています。

金城先生・上原先生


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